寓話
薬舗の二冊の総帳:一冊は処方がどう出されたかを追い、一冊は薬がどう調合されたかを追う
老舗の薬舗が四代目に伝わったとき、店主は二冊の総帳簿を立てた。一冊は方子帳と呼ばれ、各処方箋がどの医書から来たか、どの大夫が改めたか、どの薬を三銭減らしたか、なぜ減らしたかを記録する。源の医書から店頭の薬包みまで、すべての変更が対応する一行をたどれる。もう一冊は日子帳と呼ばれ、毎日店で起きた実況を記録する。誰が処方を出し、誰が薬を調合し、何時に煎じ、患者がどれくらい後に再診に来たか。二冊の帳簿は同じ棚に置かれているが、見る人は決して同じではない。
県衙は二度調査した。一度目は、病人が服薬後に嘔吐が止まらなかったため、巡検が日誌を調べ、当日勤務の薬工、薬を調合した時刻、薬包番号を見つけ、さらに同じ批次の薬材の入荷記録を調べたところ、その批次の生姜が湿気を受け、薬性が失われていたことがわかった。問題は日誌にあった。操作記録は実務中の品質事故を追跡できる。
二度目の調査は、処方が『本草綱目』の配合規範に合わないという通報があったためだ。巡検は処方帳をめくり、その寒性薬に対応する温性薬の制衡があるか、どの医書のどの版から引用したか、途中でどの医師がいつ配合を変えたかを確認する。処方帳が説明するのは設計思想——理論から実践までの各ステップの推論と意思決定である。
最も混乱したのは、二つの問題が重なったときだった。病人にアレルギーがあり、県衙は薬舗に対して、処方が合理的であることと、作業に誤りがないことの両方を証明するよう求めた。薬工はまず処方の帳簿を繰って処方は正統だと述べたが、巡検は「処方に問題がなくても、薬工が量を間違えていないとは限らない」と問い返した。薬工は次に日誌の帳簿を繰って作業記録が完全であることを証明したが、巡検は「作業に問題がなくても、処方そのものが安全とは限らない」と言った。二冊の帳簿はそれぞれ一つの次元を担っている。
老店主は堂会で規則を明言した。処方帳は「なぜそう処方するのか」に答え、求めるのは需要の出所、変更の根拠、設計の理由である。日誌帳は「実際に何が起きたか」に答え、記すのは操作の時刻、実行した人、システムの反応、結果の状態である。薬舗の安全は、両方の帳簿が開けられ、両方が突き合わせられることにかかっている。
後に一度、薬材の一括差し替えがあった。甘草の産地変更である。処方帳には記した。原処方は第三版医典に由来し、甘草差し替えの根拠は薬性対照表第七行であり、首席大夫の署名同意を得た。日誌帳には同時に記した。新しい甘草の入庫時間、初回使用薬包の番号、服薬後の再診記録に異常なし。二つの帳簿の間には相互参照番号が貼られ、一連の数字が処方帳と日誌帳の同じ記録に同時に現れた。
老店主の徒弟はノートに書いた。監査が日付の帳簿だけを見るなら、操作だけを見て設計を忘れているのと同じだ。配合の帳簿だけを見るなら、設計だけを見て実装を忘れているのと同じだ。安全はどちらの帳簿がより重要かを選ぶ必要はなく、両方の帳簿で同じ番号のページを開ける必要がある。